「サクラクレパス」

「クレパス」をご存知ですか?小さい頃、誰もが一度は使ったことがあるのではないかと思います。クレヨンともクーピーとも違う使い心地で、幼稚園のお絵かきの時間には欠かせないアイテムの一つだとおもいます。小学校に入るとクレパスからクーピーに代わり、そしてもう少し成長すると絵の具や色鉛筆へと変わっていくんですよね。色とりどりの画材を見ていると、絵心の無い私もお絵かきをしたい気持ちになってくるから不思議です。

サクラクレパスについて

実はクーピーもクレパスも、ある日本の企業が開発した画材だということをご存知でしたか?クーピーとクレパスを開発したのは「サクラクレパス」という会社です。サクラクレパスは大阪市中央区森ノ宮に本社を置いている文具メーカーです。「桜クレイヨン商会」から1926年発売のクレパス(クレヨンとは異なる)の大ヒットにより成長した会社であり、描画材に強みを持つメーカーとなっています。クレパスの他にも色鉛筆を発展させた芯のみの色鉛筆「クーピーペンシル」など、独自開発の商品が多いのもこのメーカーの特徴です。画材に関してはサクラクレパス本体は学童向け画材の製造・販売に専念しているのですが、関連会社のターレンスジャパンが専門家向けの画材を販売しています。かつてはヌーベルブランドでサクラクレパス本体も専門家向け絵画を製造していたこともあります。現在の主な商品は、「サクラクレパス」「サクラクレヨン」「クーピーペンシル」「ボールサイン」「クリアファイル」「パスケース」「マーカー」「ホワイトボード」「ピグマックス」「マイネーム」「電子黒板」「遊健具」などです。

クレパスとは

クレパスはサクラクレパスが独自に開発した画材で、日本で商標登録されています。一般名称は「オイルパステル」です。クレパスを開発するきっかけとなったのは、クレヨンをより書きやすい描画材料に改良しようという思いからでした。クレパスという名称は、フランス語のパステル鉛筆を意味する「クレヨン・パステル」から取ったという説がありますが、サクラクレパスによれば、パステルの色の良さとクレヨンの定着性の良さを活かした色彩を研究・開発した画材ということで、「クレヨン」や「パステル」のような一般名詞ではなく、これらの語から新たに作られた語であるため、クレパスが登録商標となっています。そのため、サクラクレパスのホームページでも「クレパスと呼べるのはサクラだけです」と説明しています。このような経緯からクレパスとクレヨンの違いはいまいち一般には伝わっていません。一言でいえば成分の違いなのですが、以下に詳しくその違いを書きたいと思います。

「クレヨン」と「クレパス」の違い

簡単に言えば「クレヨン」は蝋分が多くて硬めなのに対し、「クレパス」は油脂分が多くて柔らかめというのが大きな違いになります。クレヨンは本来着色顔料を固形ワックスで塗り固めたものであるのに対し、クレパスは着色顔料に加えて体質顔料を混ぜ、固形ワックスと液体油で固めたものなので、クレヨンよりも柔らかく、画用紙などに色が定着しやすいのです。クレヨンでは線描が中心になりますが、クレパスは柔らかいので画描も可能です。画描できる画材としてはパステルがありますが、パステルは重色が出来ません。しかし、クレパスは重職も出来、さらにほどよい粘り気のある塗りカスが出るために油絵具のように厚く盛り上げることが出来るのです。このようにクレパスはクレヨンとパステルの「いいとこどり」な画材なのです。

クーピーペンシル

クーピーペンシルとは、芯のみのクレヨンとカラーペンシルの中間のような特徴を持つ、プラスチックの色鉛筆です。私の小学校時代には、図工の時間に使うため、皆12色のクーピーペンシルセットを持っていました。今の小学生も持っているのでしょうか。面倒くさがりの私は、クレヨンは手につくから嫌いで、色鉛筆は削らなければいけないから嫌いでした。クーピーペンシルはそのどちらも必要ないという、私にとっては魔法のような画材でした。この「クーピーペンシル」という言葉も、実はサクラクレパスの商標です。クーピーペンシルは、サクラクレパスとフランスの文具メーカー「ベニヨール・ファルジョン社」が共同で開発したもので、1973年から製造販売されています。クーピーペンシル本体は全てが芯で出来ていて、折れにくく、消しやすく、削りやすく、手につきにくいという特性を持っています。クーピーペンシルの凄い所は、既存の色鉛筆やクレヨンなどと違って消しゴムで消せるという点です。クーピーペンシルセットをお持ちの方は分かるかと思いますが、クーピーのセットには必ず消しゴムが付いてきます。普通の消しゴムとはちょっと違うざらざらした手触りで、これがあると色塗りを間違えても大丈夫なのです。クーピーは全60色あります。材料は合成樹脂、ワックス、顔料などが使われています。従来の色鉛筆との違いを強調するため、キャッチフレーズは「全部が芯」でした。この強烈な謳い文句を使ったTVCMが一躍有名となり、クーピーペンシルは高い人気を得ました。現在でもその人気は衰えておらず、ロングセラー商品となっています。

大阪市中央区は企業の街