竹中工務店の「作品」

竹中工務店は、自社の施工した物件を「作品」と呼ぶことでも知られています。竹中工務店の「作品」は数多くの賞を受賞していて、スーパーゼネコンの中でもBCS賞(建築業協会賞)は最多受賞となっています。各方面から高い評価を受けている竹中工務店の作品を、いつくつかご紹介しようと思います。

公共の施設

赤坂迎賓館

赤坂迎賓館は、東京の元赤坂2丁目にあります。現在の建物は、東宮御所として1909年に建設されました。設計は、鹿鳴館などを設計したお雇い外国人建築家ジョサイア・コンドルの弟子にあたる宮廷建築家の片山東熊が行いました。東宮御所として建てられたのですが、そのネオ・バロック様式の外観があまりにも華美だったことや、住居としての使い勝手があまりよくないことなどから皇太子嘉仁親王はこの御所をほとんど使いませんでした。そのため、嘉仁親王が天皇に即位した後は離宮として扱われることになります。第二次世界大戦後、この赤坂離宮は皇室から国に移管され、国立国会図書館、法務庁制意見長官、裁判官弾劾裁判所、内閣憲法調査会、東京オリンピック組織員会などとして使用されました。その後国際関係が緊密化して外国の賓客を迎える事が多くなったため、赤坂離宮を改装し、1974年3月に迎賓館が完成しました。新装された迎賓館に迎えた最初の国賓は、現職のアメリカ合衆国大統領として初来日したジェラルド・フォードでした。

東京タワー

東京タワーは港区芝公園にある集約電波塔です。東京のシンボルとして知られる東京タワーですが、正式名称は「日本電波塔」と言います。1958年10月14日に施工し、同年12月23日に完工式が開かれました。高さ333mの自立式鉄塔で、東京スカイツリーが出来るまでの約51年半、日本一高い自立式鉄塔として知られていました。現在は東京スカイツリーにその座を明け渡してしまいましたが、依然として人気の観光スポットです。総工費約30億円、1年半と延べ219,335人の人員を擁して完成した塔で、地上125mの地点には展望台を有しています。カラーリングは頂点から黄赤色と白色を交互に配した塗装となっています。私はこの優しい色合いが好きなので、スカイツリーよりも東京タワーが好きです。

高層ビル

梅田DTタワー

大阪市北区梅田1丁目に建つ高層ビルです。この場所は通称「ダイヤモンド地区」と呼ばれる場所で、ビルは2003月3月6日に完成しました。世界初となるハイブリッド免震システム(中間層免震)や免震エレベーターがこのビルには採用されています。そのため、比較的地震に強いのが特徴です。設計・施工ともに竹中工務店が担当し、そのグループ企業であるTAKリアルティが所有・管理しています。計画当初は、上から見たら菱型、横から見たら下層部が斜めになっているダイヤモンドのような外観となっていました。1992年6月に「ダイヤモンドタワー」という名称で着工したのですが、バブル崩壊で工事が中断してしまいます。しかし、2000年11月1日、NTTドコモ関西の入居が決定したことを受け、約8年振りに規模が縮小され工事が再開され、2003年1月31日に竣工しました。

東京ミッドタウン

東京ミッドタウンは東京・赤坂にある複合施設です。ショッピングセンター、ホテル、美術館、オフィスビル、ホール、医療機関、駐車場、公園など、様々な施設から構成されています。最も大きな構造物であるミッドタウン・タワーは、地下5階・地上54階・高さ248mの高層ビルで、それまでの東京都庁第一庁舎に代わって東京都内で最も高いビルとなりました。施工は竹中工務店がA・C・D・G・H棟を、大成建設がB・E・F棟を担当しました。元々は防衛庁・檜町駐屯地があった場所で、その跡地の再開発事業として計画されたものでした。工事は2004年5月18日に始まり、2007年1月に竣工、同年3月30日に開業しています。初年度には、目標だった3000万人を上回る年間3500万人を集客し、六本木ヒルズの4400万人に次ぐ人気観光スポットとなっています。

劇場

初代宝塚大劇場

宝塚大劇場は、兵庫県宝塚市栄町にある劇場です。宝塚歌劇団の本拠地であり、各組によるミュージカル公演で毎年100万人以上の観客を動員しています。その今はなき初代大劇場の内観を設計したのが、竹中工務店の設計士・鷲尾九郎でした。1924年に開場したこの劇場は、座席数3500を誇り、宝塚歌劇の創立当初に公演を行っていた「パラダイス劇場」に代わって1992年まで多くの作品が上演されていました。1980年代には麻実れい、峰さを理、高汐巴、大地真央、黒木瞳、剣幸などのスターを輩出した大劇場だったのですが、60年以上の歳月で老朽化したため、同じ敷地内に新しい設備の整った新大劇場が建設されました。初代宝塚大劇場は1992年11月の杜けあきさよなら公演「忠臣蔵」を最後に68年の幕を閉じました。私は宝塚にはあまり興味がないのですが、この煉瓦造りでモダンな初代宝塚大劇場は一度本物を見てみたかったなと思っています。

国立劇場

国立劇場は東京都千代田区隼町にあります。日本の伝統芸能を上演するほか、伝承者の養成や調査研究も行っています。劇場は、歌舞伎・日本舞踊・演劇が演じられる大劇場、文楽・邦楽・日本舞踊・雅楽・声明・民俗芸能が演じられる小劇場で構成されています。国立劇場の設計はコンペが行われ、奈良の正倉院を思わせる校倉造風の外観とした竹中工務店の岩本博行の案が当選しました。建物は1966年10月に竣工し、同年11月1日に国立劇場本館が開場しました。伝統芸能だけでなく、毎年4月にはこの地で日本国際賞の授賞式も行われており、式には天皇・皇后や首相、衆参両議院議長らも出席しています。2012年3月11日には、政府主催による東日本大震災一周年追悼式もここで行われました。こちらも天皇・皇后や首相、衆参両議院議長らが出席しており、以後毎年国立劇場で開催されています。国立劇場は敷居が高くてまだ入ったことがないのですが、その荘厳な姿を外から眺めてはカッコいいな、入ってみたいなと憧れています。

大阪市中央区は企業の街